朱雀の日記

よろしくネ

妖怪歩きスマホジジイ

皆さんは妖怪/怪異の類いに遭ったことはあるだろうか。
僕は元々妖怪やら怪異やらのオカルトは小学生の頃から大好きな人間でしたが、生憎霊感などは持ち合わせていなくて、怪奇現象の類いに遭ったことはない。


本当にないのだろうか。


気づいていないだけかもしれない。

そもそも妖怪や怪異を普通の人間とどう区別をつける? 妖怪や怪異が必ずしも人間の姿とはかけ離れたおどろおどろしい見た目というわけではあるまい。

そんな僕が歩きスマホをしながら思い出した妖怪だったかもしれない爺さんの話である。

タイトルには【妖怪歩きスマホジジイ】と表記したがこれは"歩きスマホをしている"ジジイのことではない。言うとすれば"歩きスマホをしている人間"に憑く(というかちょっかいを出してくる)妖怪である。

ある日僕がいつものように最寄り駅までの通学路を歩きスマホで歩いていると前から老人が近づく気配がした。前方に注意しながら歩きスマホをしている歩きスマホマスターなので余程人が多い場所でなければだいたい前から来る人をスマホを見ながらでも回避することができる。いつもの通り前から来る老人を回避しようと少し歩く方向を転換した時、急に老人が僕に向かって走ってきて「わっ」と驚かすような声を出したあと何事もなかったかのように通り過ぎていった。何が起こったのか一瞬わからなかったし、振り向くとジジイはもういなかった。驚かすような声を出された時点でジジイに聞こえるようにチッと舌打ちしなかった僕を褒めてほしい。

あの爺さんは妖怪だったのか、もしくはただの変質者だったのか。

どちらにしても関わらない方がいいことには変わらない。皆さんも歩きスマホには気をつけた方がいいかもしれません。